研修プログラム

講義1「地域貢献活動におけるインターネットの役割」

田澤由利氏
株式会社ワイズスタッフ 代表取締役 田澤由利 氏

 

北見でIT関連の会社をしています。以前から地域貢献活動には興味を持っています。今日はインターネットに関するお話をさせていただきますが、皆さんの活動にももっともっと便利な道具として活用してほしいという思いがあります。
東京方面で色々な方とIT関連でお話をする機会がありますが、地元に帰ってきてITに関する話をしてみるとギャップを感じることもあります。それが良い悪いということではなくて、もったいないなという思いがあります。
今日の資料の肩書きにある「地域情報化アドバイザー」としても、日本全国のいろいろなところに行く機会があります。私は地方に住んでいる人間だからこそ発信できることがあると思いますし、こういう場があることをとてもうれしく思っています。

※資料画像をクリックすると拡大します。

◆インターネット利用状況

Image1現状は資料にある通りです。
最近、高齢の方とインターネットについてお話する機会があったときに「インターネットはいらない」というお話を聞きました。でも、その方もいろいろな方に自身の活動を知ってほしいということでしたので、たくさんの人に伝えたいことがあるならインターネットを活用しない手はないので、勉強しましょうとお勧めしました。
「人口普及率75.3%」というデータを見ると、いらないということではなくて、ぜひ興味を持っていただきたいと思います。今や、インターネットなくしては社会活動ができない時代でもあると思います。このデータを頭において、これからの話を聞いていただければと思います。

◆ホームページとは

Image2すでにご存知かと思いますが、改めて「インターネットとは何か?」という基本的なお話からさせていただきます。
イメージとしては、インターネットとは世界につながっている見えない道路だと思ってください。見えないところに太い回線があってそれを通って瞬時に全国につながる、まさに見えない道路です。
そして、そこにはいろいろな情報があふれています。道路の側にいろいろなお店があって、そのお店がHPです。お店を出さなければ誰からも見えませんが、自分から情報発信すれば、誰からも見てもらえる可能性が広がります。
そこに看板をかかげるのかどうかは、我々しだいです。皆さんの団体でHPを公開していないという方がいれば、最初にお話した日本の国民の約75%の人が通っている道、見ようと思えば誰でも見える道に看板を出していないということになります。出そうと思わなければ出せない、でも出そうと思えば実際のお店よりも安く出すことができるインターネット上のお店(HP)は、たくさんの人に見てもらえる可能性があるショーウィンドウだと思ってください。
資料にあるのは、今日の研修でもある「北海道地域貢献活動支援事業ブログ」です。活動の内容が紹介されています。このHPを見た人には「こういう活動をしているんだな」とわかってもらえます。パンフレットを置いておくのもいいのですが、HPであれば、たとえばたまたま九州で地域貢献活動を支援したいと思っている人が見たとすれば、「北海道ではこういうことをしているんだ」と知ったもらうことができます。

◆地域貢献活動におけるホームページの役割

Image3HPにはどんな効果があるのかといえば、まず、自分たちがしていることを「情報発信」することができます。自慢したいことを何でも置いて良いんです。みんなが見れる場所ですので、見てもらうことができます。
「人材の確保」。みなさんが活動する中で協力してくれる人を探すことは難しいかもしれません。それが、インターネット上に情報を出しておくと、向こうから声をかけてくれることがあるかもしれません。協力してくれる人を確保することにもつながります。
「情報の共有」。皆さんの活動では、いろいろな立場で参加されている方がいると思いますので、常々一緒にいるわけではない団体もあると思います。その中で、あの人は知らない、情報が伝わっていないということも発生するかもしれません。HPには内部で見てほしいこともおいて置くこともできます。仲間で共有できる場所としても活用できます。
「活動の明確化」。HPに情報を置いておくことで、自分たちの中でも改めて活動内容を明確にすることができます。中のメンバーにも外の人からも見てもらうことができます。初めて自分たちの活動について説明するときにも、その場では詳しく説明できないかもしれないけれど、HPをお知らせして後からでも見てもらうことで、明確に知ってもらうことができます。
「宣伝広告」というのも大事な要素です。いろいろな活動を知ってもらってサービスを受けてほしい、あるいは、取材などにも来てほしいなど。外に向けていろいろなことをしたい、知ってもらいたい、それが宣伝広告です。今までだったらパンフレットを作って公共の場に置くということを考えると思いますが、HPはそれ以上の効果を出してくれます。たまたま通る人が立ち寄って見てもらえる可能性があります。
今までのお話は良いことづくしのように聞こえますが、それは最初にご紹介した75%という数字が証明してくれると思います。HPで情報発信することは、地域貢献活動にとって大きなメリットをもたらすということは間違いないと思います。

◆質問です

Image4皆さんにお伺いします。意地悪な質問かもしれませんが。
6つの質問のうち、ひとつでも当てはまることがあれば、HPの役割と情報発信の方法を、今日考えてほしいと思います。

 

 

◆インターネットでの情報検索
Image5Image6インターネットの見えない道の中で、そこを歩いている人たちがどうやって自分が欲しい情報にたどり着いているかと言えば、「検索」を活用しています。検索はキーワードを入れて探します。
例えば、「NPO○○○」という名前を検索すれば団体のHPは出てくるかもしれませんが、団体名を知らない人もたくさんいます。一方で、団体名を知らなくても利用したいと思っている人がたくさんいるかもしれません。
検索では、いろいろなキーワードを入れて情報を探していきますので、そういう人が団体のHPを探すことができるようにすることが大切です。皆さんを必要としている人がたくさんいると思いますので、どうしたら届けることができるかを考え、検索する人たちを呼び込めるようなHPを作りましょう。

◆質問サイト

Image7最近は、質問をするサイトも増えています。
イメージとしては、たくさんの人が通る道路に置かれた質問台に乗って「○○について教えてください」と質問すると、どこかにいる人が答えてくれます。答える人は近くにいる人とは限りません。遠く離れたところも含めて、たくさんの人の中から答えを持っている人が答えてくれます。
皆さんの活動では、ボランティア精神でしている方々も多いと思いますが、こうした質問サイトを見ていると新たに見えてくるものがあると思います。それは、自分たちが応えてあげることは何なのかということ。どんな質問をしあっているのかを見ることによって、それは「ニーズの把握」につながります。知ることができれば、よりよい活動・宣伝にも役立つことと思います。

◆インターネットの広告(バナー/テキスト)

Image8インターネットの広告について見てみましょう。
インターネットの場合は、たくさんの人が集まるお店に看板をおいて宣伝していることもあります。YAHOO!などには高額な看板もあるのですが、それは、そこに看板を立てるだけの価値があるということにもなります。高額なものばかりではなく、いろいろな種類の広告があるので、うまく看板を立てることもポイントとなるでしょう。
朝日新聞のサイトには文字広告があります。
こうして見てみると、インターネットの広告は位置の高いところに価値があることがわかります。

◆インターネットの広告(リスティング広告)

Image9インターネットならではの広告に「リスティング広告」というものもあります。
検索サイトでキーワードを入れると、候補がいくつか出てきます。この一覧の順番が重要です。探している人は1番上からクリックしていきますので、上にいればいるほど来てもらえることになります。
普通のリストはただですが、ターゲッティング広告には有料で出すことができます。ターゲットを絞った形で効果的に出すことができる広告です。
資料の赤いマークのところは有料の広告ですが、候補の一覧にはお金はかかりません。ここがポイントです。
広告費は出せないという方は、リストの上に表示されるようにできればいいわけです。方法はあるのですが、それを知らずにいることはもったいないことです。高いお金をかけなくても、うまく誘導することができれば、HPの広告効果はより高くなることがお分かりいただけたと思います。

◆では、どんなホームページを作ればいいのか?

Image10リストの順位は更新頻度が影響しますので、更新をすることが大事です。お店であれば商品をとりかえることと同じで、新しい情報を出してあげることがポイントです。
そうすれば、一度来て終わりではなく、また来てもらえるHPになり良い循環ができます。

 

◆おすすめは・・・

Image11そこで私がお勧めしたいのは、ブログシステムを使うこと。ブログ自体が検索のシステムにマッチしています。そして、ブログは個人の日記のためのシステムなので、HPを見たりメールができる人であれば、簡単に更新できるのもうれしいところです。活動の合間に更新することも可能だと思います。
また、発信しようという意識も必要です。そこでポイントになるのは言葉(用語)です。自分たちが発信したい情報のキーワードとなる言葉をできるだけたくさん使って更新してください。例えば、子育て関係を例にあげると「育児、子育て、子ども、母親」など、情報を探している人がどんなキーワードを使って検索するのかを考えながら記事を作ってみてください。結果として、検索で上位に表示されやすいHPとなります。
よく「HPを作りたい」と相談されます。今まで作るHPよりもブログのほうが少し高くついてしまいますが、ポイントとなるのは更新費用です。ブログのシステムで自分たちで更新が可能になれば、それまでかけていた更新費用は1年くらいでペイできてしまい、初期費用をかけても結果的には安く運用できることになります。

◆地域貢献活動こそ、ネットでの情報発信が必要

Image12最初にお話したように「インターネットなんて自分たちには関係ない」と思っている方がいるとしたら、考え方を変えてみてください。それによって、ネットで情報発信することが、今抱えている悩みを解決することにつながるかもしれません。
いずれにしても、無理するのではなく、自分たちでどうやったら情報を発信できるのかを考えることが大切です。

 

講義内で「よりよいHPにするための」アドバイスをしましたが、その内容は「支援事例」のコーナーで紹介しています。そちらもご覧ください。